こんにちは。
今回はコンクリートの配合のお話をさせて頂こうと思います。
- 自宅の駐車場をDIYで土間コンクリートにしたい
- 生コンを注文したいけど配合が分からない
- コンクリートの配合の数字や記号って何なの?
こんな疑問を一級土木施工管理技士の僕が解消します。
一般の方でも注文、購入できるコンクリート。
そのコンクリートを使用してDIYすれば、業者に依頼するよりも遥かに安価でコンクリート構造物が施工できますよね?
しかしコンクリートを注文する際には『配合』というものを指定しなければなりません。
それでは早速、『コンクリートの配合』について説明していきます。
Contents
コンクリートの注文
コンクリートの注文の際には必ず『現場名(場所)』と『配合』を聞かれます。
こんな風にならないよう、ある程度は配合について理解しておきましょう。
コンクリート(生コン)の配合
呼び方
①普通 ②24–③12–④20 ⑤N
一例ですが、この配合を注文する場合には『24の10の20のエヌ』と言えば伝わります。
それでは、この配合の数字や記号について説明します。
① コンクリートの種類による記号
①番最初の普通とはコンクリートの種類による記号です。
これには他にも様々な種類があるのですが、一般家庭のDIYでしたら普通で大丈夫です。
他の種類のものは、主に公共工事や民間工事の特殊な構造物に使用されています。
② 呼び強度
②番目の24という数字は呼び強度というものです。
コンクリートの硬さを数値化したもので、単位はN/mm2(ニュートン)
数値は18から3刻みで、18、21、24、27、31・・・・・数値が大きいほど強度があることになります。
工場がコンクリート打設から28日後に、この数値の強度がでることを保証しています。
例を挙げると
土木工事で何かの基礎などであれば18〜21N/mm2
構造物になると21〜27N/mm2
一般住宅の基礎で24〜30N/mm2
僕は自宅外構をDIYした際には、ほとんど呼び強度18〜21N/mm2にしましたが、心配であれば21N/mm2以上を使用するといいでしょう。
③ スランプ
③番目の12は生コンクリート(固まる前)の軟らかさの数値です。
スランプは8からで、8、10、12、15、18、21と数値が大きい程、軟らかくなります。
生コンクリートは軟らかければ軟らかいほど打設がしやすいのですが、セメントと砂利が分離する恐れがあります。
軟らかければ良いというものではありませんので、ご注意ください。
土木工事ではスランプ8。
建築の型枠の狭い箇所に打設する場合には、流動性が必要なのでスランプ18くらいです。
例えば自宅外構をDIYするとしてブロックの基礎に軟らかい生コンを使用すると、どうなりますか?
基礎にブロックを置いても軟過ぎて、沈んだり、傾いたりして固くなるのを待たないといけません。
逆に土間コンクリートのように10cm程度に薄く広げる場合、固い生コンを使用すると、広げるのも大変で仕上げるのも一苦労です。
施工する物、場所によってスランプを選定しましょう。
僕の職業は土木建設業ですので、何をするにでもスランプ8を使用します。
もしも一般の方がDIYで使用するのであれば、スランプ10〜12位でいいかと思います。
④ 粗骨材の最大寸法
④番目の20という数値はコンクリート中の砂利の最大の大きさです。
20mm、40mmと選択できますが、地域や工場によって10mmや25mmなども選ぶことができる場合があります。
砂利が大きいと仕上げがし難いが強度がある。
砂利が小さいと仕上げ易いが強度が劣る。
土間コンクリートのような金鏝やハケ引きで仕上げる場合には20mm。
基礎など仕上げが必要ない場合に40mmでいいと思います。
しかし、仕上げが無いからといって5cmほどの厚みに40mmの生コンを使用すると砂利がゴロゴロして打設や押さえがしにくいので、仕上げの有無、コンクリートの厚みを考慮しましょう。
ちなみに僕が自宅や知り合いのお宅をDIYする時には20mmしか使いません。
⑤ セメントの種類による記号
⑤のNという記号はセメントの種類による記号です。
N(普通ポルトランドセメント)とBB(高炉B種)というものがあります。
基本的にNは建築、BBは土木で使用されます。
他にも種類がありますが、民間のDIYでは使用しなくても良いでしょう。
どちらを選ぶかになりますが、BBは初期強度が小さいと言われています。
こだわりがなければ、N(普通ポルトランドセメント)で良いかと思います。
ちなみに僕は職業が土木なので、自宅をDIYするにでもBBを使用しますが・・・(^ ^)
まとめ
いかがだったでしょうか?
一般の方でしたら経験がない為、配合は非常に悩むと思います。
僕が今回、例に挙げた『普通 24-12-20 N』でしたら家の周りの外構など、DIYでどこにでも使用できる配合です。
もしも心配であれば、注文する際に工場に尋ねるということもできます。
コンクリート工場にはコンクリート技師という資格を持った方々がいらっしゃるので『駐車場の土間コンクリートに使いたいのですが・・・?』と尋ねれば、適切な配合を提案してくれるでしょう。
稀に『業者にしか販売しないよ・・』とか『個人には暇な時しか配達しないよ。』みたいな工場もあるので事前に確認をしてくださいね。
コンクリートをDIYにはいくつかの注意点が!
コンクリートをDIYするにはいくつかの注意点があるので、失敗したくない方は下記の画像をクリックしてね!