こんにちは。
今回は駐車場の土間コンクリートは打設後、何日で乗り入れができるの?という疑問にお答えしようと思います。
土間コンクリートを施工した業者さんや職人さんが『車なら3日で乗り入れOK!』『人間が歩くなら次の日は大丈夫だよ』みたいなことを言われますが、本当に大丈夫なのか心配ですよね?
コンクリートは非常に奥が深いので経験豊富な職人さんでも間違った知識を持っていたり、一人一人違うことをおっしゃる方も多いのが現状です。
大変失礼ですが、そんな一部の職人さんはコンクリートに対して特に勉強した訳では無く、ただの経験だけでお話していらっしゃいます。
そこで今回は一級土木施工管理技士の僕が、これまでに得た知識と経験で土間コンクリートに関してお話させて頂きます。
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白く乾燥したから固まった?
夏場や気候の良い時期にコンクリートを打設した翌日、白く乾燥している状態になっている事があります。
よく勘違いされる方がいらっしゃいますが、白くなってるから固まっている訳ではありません。
実は表面が乾燥して白くなっているだけ。
やってみると分かりますが、打設の翌日に表面が白くなっていてもハンマーで叩いてみるとポロっと簡単に割れて全く固まってない事が分かります。
コンクリートの呼び強度は何日後に
コンクリートを注文する際にはコンクリートの呼び強度というものを指定できます。
呼び強度を簡単に言えば『コンクリートの強さ、硬さ』です。
その強度はコンクリート打設から28日目を基準としています。
つまり、指定した生コンクリートの予備強度が、21N/mm2だったなら打設から28日目に21N/mm2以上の強度でないとその品質を満たしてないという事になります。
呼び強度に達する日数は、硬化を始めてからの外気温などでも異なりますので、必ずしも28日経ってないから呼び強度に達しないということはありません。
気温が高いと短い期間、気温が低いと長期間で呼び強度に達することもあります。
人間は何日目から歩ける?
結論から申しますと人間が靴で歩くくらいなら、打設から2日目〜3日目くらいには大丈夫です。
呼び強度に達してないからコンクリートの上を歩けないということはありません。
ないとは思いますが、コンクリートの上をスパイクのような靴で歩いたり、大人数でバスケットボールをしたりなんかは止めてくださいね(笑)
3日目なら靴の跡も付きませんし、コンクリートが割れるという事もまずないでしょう。
車は何日目から乗り入れができる?
普通乗用車なら重さが最低でも1トン程度はありますよね?
可能であれば1ヵ月位は車を載せない方が理想です。
しかし、そんな長期間の乗り入れ禁止が無理な方は1週間目〜10日目くらいで可能です。
最低でも夏場でしたら1週間、冬場でしたら10日目ですね。
ちなみに我が家の土間コンクリートは待ちきれなくて、5日目で車を乗り入れました。
呼び強度、18N/mm2で打設したのですが、割れる事無く大丈夫でした。
念の為、皆さんは1週間〜10日目での乗り入れと更に可能な限りの期間で乗り入れない事をオススメします。
コンクリートの強度の確保と養生方法
コンクリートは硬化を始めてから急激な乾燥を避けないとひび割れ等、品質に影響してきます。
打設後、表面を手で触っても跡が付かない程度に硬化したら散水を行い乾燥を防ぎましょう。
散水と言ってもジョウロでチョロチョロじゃありません。
水道ホースでコンクリートの表面が剥げない程度にたっぷりと散水します。
極端な話をするとコンクリートが水に浸かってても良いくらいですので、たっぷりと散水して乾いた状態にならないようにします。
本来、公共工事等では養生マットというもので、コンクリートの上にマットを被せて散水する散水養生を行います。
残念ながら民間の外構工事等ではそこまでの養生をしてくれる業者さんはごく僅かだと思います。
逆に冬場や寒さの厳しい地域ではコンクリートの凍結に注意が必要です。
一度、コンクリートが凍結すると全く固まらなくなりますので、全て撤去しなくてはならない事になります。
打設後にコンクリートが凍結する恐れがある場合には養生マット等を被せ、練炭などで保温し、保温養生や吸熱養生を行います。
凍結に関しては打設した業者さんが対応してくれるでしょうが、散水養生はしてくれる業者さんは殆どいないでしょうから時間があればご自身で散水しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
土間コンクリートの人間が歩ける時期は打設後、2日〜3日目位で可能です。
車の乗り入れ時期は打設後、時期にもよりますが1週間〜10日目位で可能です。
しかし本来であれば可能である限りの期間、車は乗り入れない事が望ましいです。
可能であれば、1ヶ月位が良いかと思います。
例えば、新築を建てられている方は入居の1ヶ月前に土間コンクリートを施工してもらうなど業者さんに相談してみてはいかがでしょうか?
それではまた٩( ‘ω’ )و